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記者会見

二階幹事長ぶら下がり(北朝鮮弾道ミサイル発射を受けて)

平成29年7月29日(土)11:20~11:32
於:党本部4Fエレベーターホール前

冒頭発言

二階俊博幹事長

皆様ご承知のとおり、ことしに入って11回目の弾道ミサイルを発射したことになる。高度や飛行時間ともに伸びていることからしますと、技術的にも向上しているということはわれわれにも明らかに判断できるわけであります。これはもはや単なる挑発行為、デモンストレーションというだけではなく、本気で撃つ準備をしているという意見も議員のなかにありました。政府自身も「新たな脅威の段階に入った」と言っている以上、それに応じてわが国の防衛能力、外交力、法整備面等において、また、国民の皆さんの心構えをいただくという点等において、政府はどのように取り組みを深化させているか、すでに申し入れた2つの自民党の提言を踏まえ、早急に整理して一つ一つ回答すべきであると政府側に申し上げた次第です。
こういう事態ですので、マスコミの皆さんにもぜひご協力いただいて、国民も皆様に、いたずらに不安をあおるというようなことがあってはいけませんが、そうかと言って、この事態に全く無関心でいるということに対しては、これはわれわれ考えておくべきだと。ですから、これから自民党の各県連の幹事長に対しても、党本部はきょうはこういうことをして、マスコミの皆さんにもこのように今現在の状況を申し述べ、協力をお願いしたところだと。地方においてもそれぞれ準備、心構えしていただきたいということをお願いして、これからすぐ一挙にやれるわけではありませんが、まだまだ防空壕に避難するというようなことを知っていてくれる人もまだ国内にはいっぱいおられるわけですから、そうした皆さんに対しても協力を呼びかけたりして、しかる後に政府に対しても、党としてこういう調査をし、こういう状況を把握しているがということで、これからの検討・勉強を直ちに始めてもらう。直ちにいろいろ考えて各県当局、あるいは自民党県連等が相協力して対応していけば防空壕をつくっていくというような場合でも、相当スピーディに物事を対処できるのではないかと今、考えているところです。きょうは人的あるいは漁船とかすぐに被害に遭遇したわけではありませんが、これはもうまさにこういうことが度々重なって、先ほども申し上げましたように、ことしに入って11回目です。この状況に対してわれわれが何の行動も起こせない、あるいは起こさないということは無責任の謗りを免れない。われわれはこれに対してこれからの休み中と言えども、間断なく会合等を開いて対応していこうと思っていますので、みなさんの方からもいろいろなご意見を、気になることもあろうかと思いますから、その点はともにこれらの問題に対応するということで、ご協力いただければありがたいと思います。

質疑応答

Question
NHKです。予算措置の面やスピード感といった点で政府にどのような対応を求めていくお考えですか。
Answer
まず必要な予算面の措置は、財政がどうだこうだと言っているようなときではないですね。国民の皆さんの生命や財産を守るということが政治の最も重要なことであるとすれば、今、そうしたことにこだわっていることはできない。したがって、全力を尽くしてどういう対応を取るべきかということをまず政府に考えてもらわなきゃいけませんから、そういうことをしっかりやっていきたいと思いますし、戦時中に防空壕の経験をしたこと、少なくとも皆さんも話だけは聞いていると思うんですよね。まだ実際、そのまま防空壕が存在している地域が街に5個や10個くらいはありますよね。だからそういうことも参考にしながらわれわれは今後に対応していかなきゃいけない。何としてもスピーディに、これらの状態を踏まえて、立ち上がる準備をしておく必要がある。まったく無関心のところにとんと来たというのと準備をしておくのとでは相当違いますから、これをやっていきたいと思いますので、皆さんのご協力を重ねてお願い申し上げます。
Question
共同通信です。確認ですが、提言は本日の会議で政府に申し入れたということですか。
Answer
提言はもう申し入れてあるわけです。これに対して一度ごとに回答をきちっとよこしなさいと。それは省内ご相談することはもとより、それぞれの地方地域、例えば避難のための大きい防空壕をつくることができるかできないかということ、それはいちいち対応していかなきゃいけない。これはそういう物騒なものが飛んでくるということを想定したとき、普通の予算だとか普通の整備計画とかいうようなことでやっているのではなくて、やはり頭もフル回転してしっかりした対応をやっていかなければいけない。そういうことをこれから県連を通じて、国民の皆さんにも党の関係の皆さんにも呼びかけていこうと思います。われわれがこういうことを対応することによって、政府もそれなりのしっかりした対応をしなきゃいけないということになってくるわけですから、とりあえず今の段階ではこういう準備をしておきたい。特に、海に落下する場合が多いですね。そうしますとやはり漁師の皆さんはそこで仕事をしているのですから、情報の伝達等もしっかりしながら、国民の皆さんに被害が及ばないように、これは政府挙げて取り組んでいかなきゃならん。このように思っております。われわれの方からもしっかりした提言をすると同時に、担当大臣にも対応してもらおうと思っております。
Question
朝日新聞です。現在、外務大臣が防衛大臣を兼務されている状況ですが、これについて幹事長はどのように見ていらっしゃいますか。
Answer
昨日、任命があって、こういうことが起こったわけですから、政府は政府なりにこれに対してどう対応すべきか、あるいはこれでもやっていけると言うか、時間がかかりすぎると言うか、当然政府の方で考えるでしょうから、この件に関しては党から注文をつけなくてもやると思います。やらない場合はやってもらうようにしっかりやります。