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記者会見

政府与党連絡会議後 二階俊博幹事長記者会見

平成29年5月10日(水)12:53~13:13
於:院内平河クラブ会見場
二階俊博幹事長

冒頭発言

本日の政府与党連絡会議ですが、安倍総理からは、山火事が頻繁だからこれに全力で対応したい。次に、宮城や岩手などを訪問してきた。着実な復興を見せてはいるが、復興はなお道半ばである。一日たりとも停滞は許されない。全力を尽くして災害復旧をやっていきたい。次に、北朝鮮の挑発行動については関係国と連携していきたい。特にアメリカとは緊密な連携をしているところだ。次に、韓国は戦略的な利益を共有する同盟国であり、文在寅氏が大統領に当選された。即刻連携を取っていきたい。次に、先月の訪ロで航空機での墓参など具体的な成果があった。また今月、G7サミットがある。新リーダーを迎え胸襟を開いて率直に意見交換をしたい。国会はいよいよ会期も少なくなってきているが、丁寧な審議を行うことが大事だと思う。骨太の方針の取りまとめを今やっているが、それを加速化させていきたい。次に、憲法改正について党総裁の考え方を表明した。国会議論の活性化や国民的議論の深まりを期待したもので、今後、憲法審査会で政党間の議論をさらに深めてまいりたいのでよろしくお願いするということでした。
私(二階幹事長)からは、先日、安倍総理から、自民党総裁として、憲法改正の考え方の表明があった。憲法改正はわが党の党是であり、長い時間をかけて今日に至っておりますが、時代の変化に即し未来への責任を果たしていくことは、多くの国民の願いでもある。今後、わが党としては党内の意見を広く聞いて、円満な形でこれに真剣に取り組み、前に進めていくことが大事だと思う。全党を挙げて取り組んでいきたい。それから、私は、中国政府からの招待に応じ、5月14日(日)から15日(月)、北京で開催される「一帯一路」国際協力ハイレベルフォーラムに出席する予定だということを申し上げました。

以上です。

質疑応答

Question
時事通信の水谷です。憲法改正を巡る総裁の発言について、公明党側から何か意見などはありましたか。
Answer
特に総理の発言に対して公明党として何か特に意見があったというわけではありません。
Question
時事通信の水谷です。韓国新大統領就任の受け止めと、文新大統領は慰安婦合意について再交渉したいとの意向を示していますが、これに対して日本政府としてどのように対応していくお考えですか。
Answer
政府の対応についてはまだ政府側から大統領が代わったからこれに対していかなる対応をするかということについて意見を聞いているわけではありませんが、時間をかけて円満な話し合いをすればいいんじゃないかと思っています。
Question
時事通信の水谷です。慰安婦合意について幹事長としては引き続き履行を求めるべきとお考えですか。
Answer
経過はいろいろありますが、話し合いがついて、そしてこっちはそれに対するなにがしかのお金も払っているわけですよね。それはちゃんと受け取っているわけですから、われわれは話はそこまで進んでいると理解していても当然じゃないですか。しかしそれでも振り出しに話を戻すということが仮に必要であれば、それは相手があることですからよくこれから慎重に話し合っていきたい。こう思っています。
Question
テレビ東京の篠原です。今回の訪中の意義や狙いについてお願いいたします。
Answer
中国訪問は「一帯一路」の国際協力のハイレベルフォーラムに日本国から出席してもらいたいと。よそは大統領とか皆行くわけですからね。せめて私に来てもらいたい。こういう招待がありましたから、それじゃ仲良くすることは一回でも多くやっていくことが必要だという判断で私は党の同意を得てハイレベルフォーラムに出席することになっておりますが、そこでいろいろな各国のご意見等を聞いて、誠実に対応していきたい。こう思っているわけです。
Question
テレビ東京の篠原です。各国は政府側のメンバーが呼ばれている一方で、日本は党側のメンバーが招待されています。これについてはどのようにお考えですか。
Answer
それは自分も含まれた話ですから、評価なり感想なりはそっちで考えてもらうべきですね。党だからどうだとか政府だからどうだとか言って、政府で課長が言ってそれで済むのかと。そんな類の問題ですよ。お答えを申し上げるに及びません。
Question
朝日新聞の山岸です。山東派が近く麻生派と合流することを表明しましたが、これについてご感想などあればお願いいたします。
Answer
全く感想はありません。関心もありません。
Question
朝日新聞の山岸です。派閥の活性化につながるようなこうした動きについてはいかがですか。
Answer
全然関心もありませんし、感想を申し上げる立場にもありません。
Question
NHKの田尻です。今後、幹事長として、また党として韓国とどのように交流していくお考えですか。
Answer
離れた位置で韓国政府の動きをじっと息を凝らしてみているよりも、機会があれば韓国訪問もこれから検討していかなくてはならないのではないか。こう思っておりますが、今のところ計画を持っているわけではありません。
Question
NHKの田尻です。議員交流や党としての交流についてはいかがですか。
Answer
それは成果があがってからそのコメントをすべきであって、今から重い荷物を押し付けてどうだこうだと言うのは適当でないと思います。外交は第一義的には政府がやるべきことです。われわれはあくまでも党として協力するということです。政府の外交が党に頼っているだけではだめだと思います。
Question
テレビ東京の篠原です。憲法改正を巡る総裁の発言以降、国会では憲法に関する議論が活発になってきました。これについて幹事長はどのようにお考えですか。
Answer
いかなる思惑、いかなる角度からのご意見、あるいは答弁、それぞれあるわけですが、いずれの角度からの意見であれ答弁であれ、憲法問題に関して段々と議論が活発になりつつあることは大いに結構なことである。こう評価しています。
Question
テレビ東京の篠原です。2020年施行を目指すということですが、これに向けてスケジュール感など幹事長のイメージはあるのでしょうか。
Answer
私の方からはこういうイメージでこんなにして落着させるんだと言ってしまえば、せっかく落着するものも落着しなくなる恐れがありますから、ここで私が特に意見を差し挟むことは適当ではないと思いますが、いずれにしても段々と皆が憲法問題に一歩近づくというか深く入り込んでいただくというようなことでは、いい方向ではないかと思っています。
Question
読売新聞の小田倉です。憲法改正について総理は教育の無償化の必要性にも言及していますが、今後党内でどのように議論を進めていきたいとお考えですか。
Answer
本件についてはかねてより皆が財源が許せばそういう方向へいったらいいなという思いは党内にいつのときにもあったわけですから、総裁がそんなことを踏み込んでおっしゃることは、財源の見込みもついているわけでしょうから、われわれは大いに賛成で、しっかりやってもらいたい。こういう気持ちです。
Question
読売新聞の小田倉です。天皇退位について、きょう政府側から法案の要綱を各党各会派に示されますが、今後どのような議論を望まれますか。
Answer
これははじめから静かに皆で議論しましょうという一応の枠組みはあるわけですよ。活発に大いにやれというのではなくて、静かにやりましょうと。その意向、その元はやはり天皇陛下のご意向もいろいろな話し合いのなかにそういうことを汲み取れるようなことがあったんじゃないかと思いますが、いずれにしてもこれは静かに話し合うべきものだということ。与野党大体そういう方向でしょ。野党もこのことに対しては理解してくれているような動きですよね。ですから、それはそれで大変結構なことではないかと思っています。
Question
TBSの室井です。憲法改正について、衆参の憲法審査会は議論が進んでいない状況ですが、今後、党内議論をどのように進めていきたいお考えですか。
Answer
ご意見を伺うことは大変大事なことだと思っていますが、何か活性化が必要だからといって旗を振りまくるような話ではない。静かに、国民の代表としての良識にしたがって、各議員がそれぞれのお立場でご発言されることを期待しています。
Question
時事通信の水谷です。天皇退位の特例法案の審議のスケジュール感について幹事長はどのようにお考えですか。
Answer
スケジュール感は私の立場ではありませんから持ち合わせておりませんが、できるだけ早く結論が出ることは、国家としての重要なテーマについて一歩前進したことになりますから、それの方がいいんじゃないかと思っています。
Question
NHKの田尻です。天皇退位の特例法案について、内閣委員会で審議を行う方向で調整されていますが、静かな環境での議論が望まれるなかで、こうした対応についてどのようにお考えですか。
Answer
私の耳に達するご意見のなかで、内閣委員会でやってはどうかという希望、意見が多いように思いますから、それでまとまれば結構だと思っています。