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記者会見

二階幹事長ぶらさがり(日ロ首脳会談終了後)

平成28年12月16日(金)17:28~17:36
於:党本部4Fエレベーターホール前
二階俊博幹事長

質疑応答

Question
NHKの田尻です。日ロ首脳会談が終了しましたが、受け止めをお願いいたします。
Answer
このような形で日ロの首脳が胸襟を開いて会談がなされたということは、私は成功だったと思うし、ここへ持ってくるまで両国の外交当局の真剣なご努力が実を結んだ。こういう形だと思いますが、何時間話をしたとかよく言われますが、これは時間をかけても実のある場合とそうでない場合がありますが、今回の場合はお互いに真剣な話し合いをしていただいた。特に元島民の皆さんは長きにわたる切実な思いを交渉のなかに十分ふりこんでその熱意が元島民の墓参の手続きの改善に結びつけることができた。こういうことですが、この程度のことで喜んでいるのではなくて、真の平和、しかも真の友好のため、なお一層、一段の努力をするきっかけというか、これをばねにその方向へ進んでいただきたい。党としては切にそのことを願っております。平和条約の問題は、戦後71年にわたっても解決できない。これに対して一般の評価は互いにこのことを主張し合っていくだけでも解決できないのではないかというようなご意見もありますが、まず主張しないことには始まらないのですから、私はこれはこれで当然のことだと思いますが、両国の首脳の方々はいずれも大国を代表する政治家ですから、私はこの程度のことをいつまでもいつまでも引きずっているわけではなくて、ここは一段、解決しようじゃないかと。日本が向こうへ行ってもいいし向こうが日本へ行ってもいいから、3日でも4日でも缶詰めになって話し合って、納得のいくような結論を出すべきで、こんなことで行ったり来たりして、今度の最初のスタートの頃は、いかにもこの問題は解決の見通しがつくやに聞こえるがごとき報道が続いたでしょ。これは日本国民は皆、これは今度で解決するのだと思ったと思いますよ。何の進歩もなくこのまま終わるというのだったら、一体あれは何だったんだということを、やはり日本の外交当局は主張しなければいけないと私は思います。特別な制度などと言っておりますが、これは延ばすための知恵を絞り出したのでなければ幸いだと思います。とにかく日ロ関係はもっともっと前進するような有意義な会談が行われるように引き続いて期待したいと思います。
Question
NHKの田尻です。国民のなかには平和条約締結などへの期待があったことも事実だと思います。そうしたことを今後、どう取り組んでいくべきだとお考えですか。
Answer
両国の首脳がよく胸に刻んでいただいているはずですが、問題の当時の方々はもうすでにご高齢に達して、このことがなされたが残念ながら時はすでに遅かったというようなことにならないように、われわれは時間を区切ってやる。そういう交渉であるはずですから、まずわれわれはあちらの政府に遠くから吠えてもしょうがないですから、少なくとも日本の交渉当事者が、引き続きここをチャンスにしてしっかり食い込んでいって解決を見出すというようにしていただきたいと思います。大いに期待したいと思います。
Question
朝日新聞の山岸です。事前の報道などによる期待感と比べて、きょうの成果というのはどのように評価されますか。
Answer
相手の国の姿を正視するときにこのような結果になることは、これはあり得べしであって、そうそう甘いものじゃないということを思い知ったことは一つの参考になるのではないか。しかしこれを受けて、引き続いてやはりこっちから攻勢をかけていくということが大事だと思います。
Question
時事通信の水谷です。共同経済活動について、ロシア側からは「領土問題はこれで棚上げだ」というような報道もありますが、いかがですか。
Answer
日本側としては領土問題に対して、しかも平和条約を早期に締結するということが十分な課題である。経済問題ももちろん大事かもしれませんが、人間は経済でだけ生きているわけではないのだから、もう少しそこら辺の問題は真摯に向き合ってもらいたいということを鋭く切り込んでいくべきだと思います。交渉の当事者がしっかり頑張ってくれたのだと思うが、やはりここは国民の皆さんの大半はがっかりしているということはわれわれも含めて心に刻んでおく必要があると思います。
Question
時事通信の水谷です。一時は日ロ首脳会談を受けての衆議院解散という話も取りざたされましたが、今回の結果が総理の解散戦略にどのような影響を与えるとお考えですか。
Answer
総理も何もそのことについての解説は聞いておりませんが、この日ロ問題で解散とあおって回ったのは誰かということだ。われわれは日ロ問題で、この程度のことで解散のテーマにはならないと思っておりましたから、何でもありません。