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記者会見

谷垣禎一幹事長記者会見(役員連絡会後)

平成28年2月12日(金)10:30~10:46
於:院内平河クラブ会見場

冒頭発言

谷垣 禎一幹事長

本日の役員連絡会ですが、開会前に、7日(日)に選挙で当選されました門川大作京都市長が御礼ということでおいでになりました。
高村副総裁からのご挨拶は、市場や経済が不透明なときほど予算の早期成立が必要となってくる。政府側もしっかりやっていただきたいが、与党議員も一人ひとりが緊張感を持ってやっていかなければならないということでした。
私(谷垣幹事長)からは、予算委員会は来週、集中審議あるいは地方公聴会が予定されていて、まさに年度内成立に向けてはヤマ場に差し掛かっている。国際マーケットなどいろいろな不安心理が出てきているなかで、日本としてはまずこの予算をしっかり年度内に成立させてそれを実施していくということが一番大事なので、たるんでいるとかゆるんでいるということがないように気合いを入れていくことを特にお願いするということを申しました。また、衆議院の選挙制度改革については、10日(水)に定数10削減と区割りの見直し等、これは答申を踏まえた形で提示をしたわけでございますが、それについてご議論いただき、今後の他党との交渉などに尽きましてご一任をいただいたところであります。今後は、大島衆議院議長に答申に対するわが党の考え方をお答えして、そのうえでおそらく各党協議ということになるのかなと思いますが、合意が得られるよう、細田統括本部長にはご苦労をおかけするがよろしくお願いするということを申しました。
佐藤国対委員長からは、本会議や予算委員会の日程についてご報告がありました。
河村議運委員長からは、22日(月)に選挙制度改革の答申に対する各党の考え方を大島衆議院議長がお聞きをするということでございます。
吉田参議院国対委員長からは、自民・民主国対委員長会談を開くというお話がありました。
茂木選対委員長からは、参議院選挙について23名の比例候補を擁立した。今後も擁立作業を行っていく。それから、衆議院北海道5区補選もしっかりやっていきたいということでした。
稲田政務調査会長からは、国際金融情勢やマーケットの情勢等もあって、緊張感を持ってかつ冷静に政策議論をしていきたいということでした。
二階総務会長からは、宮崎謙介衆院議員が本日、記者会見をする。大変ご迷惑をおかけしているというご発言がございました。
萩生田官房副長官からは、北朝鮮に対する日本独自の措置を取ったというご報告がございました。

以上です。

質疑応答

朝日新聞の笹川です。宮崎衆議院議員について、議員辞職する意向を固めたということですが、この事実関係と受け止めをお願いします。
事実関係はこの後の記者会見を見ないと分かりません。そういうことですね。10時45分からですか、その結果を見るということです。
朝日新聞の笹川です。議員辞職というのはやむを得ないというお考えでしょうか。
記者会見する前にやむを得ないとかやむを得るとか言うつもりは、私はありません。
時事通信の越後です。この件に関して幹事長は宮崎衆議院議員と直接お話になられましたか。
直接というのはいつの段階ですか。電話で数回お話をしたことはあります。
時事通信の越後です。その際には宮崎衆議院議員から自らの出処進退についてお話されましたか。
まだそういう段階でお話をしたわけではなく、週刊誌に自分の記事が出る、申し訳ない、というようなお話の段階です。
NHKの瀧川です。幹事長は宮崎衆議院議員あるいはその関係者から進退についてのお話はお聞きになっていないのでしょうか。
何の進退ですか。
NHKの瀧川です。宮崎衆議院議員ご本人のです。
本人からは聞いていないです。
NHKの瀧川です。その関係者からはいかがですか。
今、私などが掴んでいる情勢について「こういうことはあるね」というようなことは、周辺にはお伝えしております。
日本経済新聞です。日経平均株価が1年4か月ぶりに1万5000円を割り込みまして、その受け止めと対策の必要性についてのお考えをお願いします。
これはいろいろ見方があると思います。しかし基本的にはアメリカが金融緩和から金融引き締めに転換するときに今までもいろいろ、疑心暗鬼と申しますか、いろいろな動きがかつてもございました。大きな意味で言えばその一環なのだろうと思います。そして、こういうことは割合そのときの経済の問題のあるところにいろいろ議論が出てくるわけですね。疑心暗鬼の対象はそういうところにいく。その原油の問題、原油価格が安くなってそれによって新興国等がどういう影響を受けるかというような問題、あるいは中国の今の体力等々が問題になって疑心暗鬼が広がっているのだろうと思います。ただ、どういう対応を打つかは少しよく様子を見て判断をしなければならないので、あまり拙速ではいけないと私は思っていますので、もう少しやはり事態の推移をみる必要があるのだと思います。しかし、いずれにせよこういう世界に動揺が広がるなかで経済の主要国である日本が、やはり経済運営の一番の基本は予算、来年度予算であり、あるいは来年度の税制をどうしていくかということが根本ですから、そこに安定感を持った取り組みをしているということが当面、一番大事なことではないかと思います。したがいまして、先ほど申し上げましたように、予算審議も今、まさにちょうど一番大事なところに来ているわけですから、緊張感を持って臨んで早期成立を図ろうということが今、一番大事ではないかと思います。
NHKの瀧川です。宮崎衆議院議員の会見はこれからですが、こうした不倫問題で党の議員が一人辞職するという事態を幹事長はどのように受け止められますか。
いろいろ見方があると思います。だから、本人が判断をする前に私が「こう思う」とか「ああ思う」とか、私が言うのは避けたいと思います。ただ、今おっしゃったことは、なぜ辞めるのかとか、どういう理由で辞めるのかなどというようなことがいろいろ絡んでくると思います。私自身は、本来から言えば、これはそれぞれの方の異性との付き合い方という問題は、本来は私どもが議論することではなくて、ご当人の当事者同士の話というのが一番の基本の基本だろうと思います。ただ、やはり私どもは議員という公の立場にありますので、その関係をどう考えていくか。私自身は、そういう個人の立ち居振る舞いの問題にあまり公党が立ち入って「ああせい」「こうせい」ということは、長い目で見ると決してよいことではないと思っております。やはり公私を区別して、基本的に公の領域では党がいろいろな判断をするということはあり得ますが、私の領域ではあまり、「あんな男性と結婚するのは君のためにならないぞ」なんて党が言うべきことではないと基本的には思っています。
朝日新聞の笹川です。高市総務大臣が、政治的公平性を欠く放送が繰り返された場合に、放送局に電波停止を命ずる可能性を繰り返し言及していますが、いかがですか。
それは何度も質問があるから繰り返しおっしゃっているのではないかと私は思いますが、法は最終的にそういう立てつけになっていることは事実ですね。ただ、私も最近の放送法の事案はよく分かりませんが、昔、逓信委員長等々を務めていたこともございます。その当時と今の放送法はまったく同じではありませんが、放送法あるいは政治の側がその問題で何らかのアクションを取ったほとんどの場合は、虚偽の放送があったり、あるいは公序良俗に反する問題が起きていたりするときは発言なり行動があったと思いますが、政治的な立場によって放送法のそういう権限を発動したということはいまだかつてないだろうと思います。これは結局、そのような問題に深入りすると我々自身もやけどをするのですね。つまり、これはいいかどうか分かりませんが、出版物だって「よい出版物は減税する」などと言ったって、よい出版物と悪い出版物はだれが判断するのだと。これはなかなか深刻な問題です。自主的に出版業界でやるといっても、なかなか良書・悪書というのは判断が難しいですね。政治的に偏向しているかしていないかというのも極めて難しい。だからといって、最後では本当に混乱を招くような政治的偏向があった場合にどうするかというのは、一応形のうえでは放送法でああいう形で担保されているのです。しかし、今までの為政者というか担当者はそういう問題で発動するには、今の問題を考えて、極めて抑制的であったと思いますし、それはそれで理由のあることだと私は思います。おそらく今後とも、放送法を最終的にどういう形で判断するかというのは、まさにああいう規定になっているわけですが、その辺は幅広く見ながら慎重に対応をしていくのがわが党でありわが政権の基本姿勢だと私は思います。
テレビ朝日の村上です。宮崎衆議院議員について、仮に議員辞職ということになれば京都3区で補選ということになると思いますが、そういったときに自民党として後継者を擁立するかどうかについて、いかがですか。
私自身も京都府連の一員でありますので、あまり仮定の話で、私は割と、よく言えばおっとり、悪く言えばぐずなものでありますから、一歩一歩遅れて慎重に判断するというのが私のモットーでございます。