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記者会見

谷垣禎一幹事長記者会見(役員会後)

平成27年4月20日(月)18:13~18:26
於:院内平河クラブ会見場

冒頭発言

(役員会の内容説明)

谷垣 禎一幹事長

本日の役員会ですが、冒頭に先日当選されました田辺信宏静岡市長がお見えになって、当選のご挨拶がありました。その後安倍総裁からは、町村議長から辞職の申し出があって、後任の議長候補は大島理森先生、それから大島先生がお務めになっていた予算委員長の後任には河村建夫先生を充てたい。明日の本会議で手続きをお願いしたい。また、明日からはバンドン会議で多くの首脳と二国間会談をしたい。それから26日(日)から5月3日(日)までは米国訪問をする。また、安保法制についてはゴールデンウィーク明けに閣議決定できるようよろしくお願いしたいというご挨拶でした。
高村副総裁からは、安保法制について明日、国会承認について協議をするということでした。
私(谷垣幹事長)からは、昨日から統一地方選挙の後半戦が始まって、私は昨日、中央・渋谷・世田谷の3区長選の応援に行ってきたが、それぞれのご地元でもしっかり取り組んでいただいて勝利を目指そう。また、町村議長の辞任の申し出については、国会開会中ということもあり、総理もおっしゃったように、速やかに後任の議長を選任する必要があるので、明日の本会議で新たな議長を選出し、予算委員長の後任も決めていくということで国対に今まで作業をやってもらっていた。それから、従来いわゆるクールビズというか夏の軽装期間を環境問題への取り組みの一環等々としてやっていたわけですが、今年は5月1日から10月31日までの間軽装ということで、党内の会議等への軽装での出席を認めることにしたい。具体的な服装については、衆参両院の議院運営委員会理事会における申し合わせに準じたものとするということを申しました。
佐藤国対委員長からは、明日の本会議で新議長を選出するというご報告がありました。
吉田参議院国対委員長からは、委員会、本会議日程についてお話がありました。
溝手参議院議員会長からは、選挙制度改革などしっかりやっていきたいということでした。
伊達参議院幹事長からは、統一地方選挙の後半戦もしっかりやろうということでした。
茂木選対委員長からは、統一地方選挙の後半戦についてご報告がありまして、地域密着の形で勝利を収めたいということでした。
塩谷政務調査会長代行からは、稲田政調会長はインフルエンザで本日まで欠席で、明日から出てくる。しっかり政策議論を進めていきたいということでした。
以上です。

質疑応答

NHKの瀧川です。役員会の中で、後任の人選の理由について、あるいは議長交代に伴う今後の国会運営については総理から何か発言はありましたか。
これについては特段ございませんでした。
NHKの瀧川です。幹事長としては、この新議長選出に伴う国会運営について野党にどのような協力を求めたいとお考えですか。
町村議長の辞任の理由は健康問題ですから、これは誠に万やむを得ないことだと思いますが、他方会期中ということもあり、野党それぞれの幹事長には事前にお電話をいたしまして、「会期中にいろいろご面倒をお願いしなければならないのは申し訳ない」ということを申しまして、「もちろん議長を空席のまま置いておくというわけにはいかないので、明日速やかにやっていただきたいし、今まで大体議長の選任というのは超党派で合意してやってきた例がありますので、大島先生で是非お願いしたい」ということを、「正式には議運の議論ですが」と言って、各党にお願いをしたような次第です。また今後は、大島先生が議長に就任されてどういう国会運営の差配をされるか、まだ大島先生ともよくその点は話しておりませんが、私が常々申しておりますように、かなり難しい法案が多い、中には対決模様のものもありますので、当然のことながら我々与党としては丁寧に説明をしていくということですね。だからそういう国会運営を大島先生もしてくださるだろうと思いますが、野党の皆さんにもそういう中で十分実質的な審議をしていこうということで協力を求めたいと思っています。
NHKの瀧川です。役員会では総理から町村議長から辞職の申し出があって、後任を誰にするという報告があったということですか。
そうですね。極めてザッハリッヒ(即物的)なお話でした。
フジテレビの津秋です。先週の自民党の情報通信戦略調査会で、テレビ朝日とNHKの幹部を呼んで事情を聴取するということがありましたが、本日の役員会でそれについてのご発言はありましたか。
ありません。
フジテレビの津秋です。今週から小委員会でさらに調査が進んでいくと思いますが、今後の見通しと、幹事長としてどのように見守っていくお考えですか。
見通しというのは特に私が持っているわけではありません。例えば総務委員会等々でもやらせについては既に取り上げたということもあるようですね。しかし事柄は、やはり報道機関の自由ということにも関連します。もちろん、やらせをしていいというわけでもないし、偏向があってもいいというわけでもないでしょうが、やはり報道機関の自由ということは十分尊重しながら議論をしていかなければならないと思います。
共同通信の比嘉です。社民党の福島みずほ議員が、参議院の予算委員会での安倍総理との質疑で、安全保障関連法案について「戦争法案だ」という発言をしまして、それに対して自民党の予算理事から「レッテル貼りだ」ということで文言を修正するようにという要求があったということです。文言の修正というのは、人権侵害や発言の間違いについては聞いたことがありますが、個人の表現に対して修正を求めるのは極めて異例だと思います。これについて幹事長はどのように思われますか。
今までもまったくなかったわけではないのですね。それでまた、そういう「修正せよ」という要求をされるとそれに反発して全部真っ黒になるくらい消してしまう人もいて、今まで様々なことがあったと思います。私は、やはり今度の安保法制の中身、特に基本は十分国民にも理解してほしいと思っておりますし、特に日本国民が理解するというだけではなくて、周辺諸国が「なるほど、日本の狙いはこういうところにあるのか」、「日本の方向性はこういうことなのか」ということをよく理解してもらうことも必要だと思いますので、私としてはあまりそれぞれものの考え方は各党違うのですが、あまりレッテルを貼るような議論はどうかなと思いますね。
共同通信の比嘉です。修正要求というのはかなり踏み込んでいると思うのですが、いかがですか。
しかし「戦争法案」というのもかなりいかがかなと私は思いますがね。
共同通信の比嘉です。修正した方がいいということですか。
これは、最終的には無理矢理に修正させるわけにはいかないわけですので、福島先生もなかなかそういう意味ではユニークな主張をお持ちの方ですからね、ということです。
共同通信の比嘉です。公明党が近く党の憲法調査会の議論を再開して、憲法改正の議論に向けた党内議論を始めるのですが、この中で今まで掲げてきた「加憲」という公明党の主張の中の、「環境権」についてかなり慎重な見方が広がっているということです。公明党は、環境権の加憲については前向きだったという前提で、自民党が目指す憲法改正の発議、来年か再来年の発議が前提だったと思いますが、公明党が加憲に慎重な姿勢になりますと、足並みが乱れてくる可能性があると思いますが、このあたりいかがですか。
私もその議論を子細に承知しているわけではありませんが、焦眉の急というのは、例えばこの間の東日本大震災でもありましたように、実際に選挙ができなくなってしまった、あまりに被害が大きかったので選挙を実施することができないという状況は考え得るわけですね。そうしますと、あの場合は法律で延ばしたわけですが、衆参の国会の任期ということになりますと、これは憲法事項ですから、そのままで選挙ができないとなると、衆議院議員あるいは参議院議員が存在しないということも考えられるわけで、保岡憲法審査会会長は、そういうあたりをまず、東日本大震災を踏まえると緊急性があるではないかと考えておられると思うのですね。ですから、加憲というのは、何を加えるかによってもちろん違うでしょうが、私は今のような焦眉の急を解決していくということについては、もう少し審査会で議論を煮詰めていただく必要があるのではないかと私は思っています。