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記者会見

谷垣禎一幹事長記者会見(役員連絡会後)

平成27年3月3日(火)10:29~10:40
於:院内平河クラブ会見場

冒頭発言

(役員会の内容説明)

谷垣 禎一幹事長

本日の役員連絡会ですが、高村副総裁からのご挨拶で、予算委員会も先がわずかに見えてきたので引き続いてよろしくということでありました。
私(谷垣幹事長)からは、公聴会日程が決定して衆議院通過の出口が見えてきた。一層気を引き締めて審議に臨んでいきたい。引き続き年度内成立を目指して、政府・与党連携しながら努力していきたい。また、「政治とカネ」の問題で、報道各社などからいろいろな議員にそれぞれ問合せが来ているが、まずはコンプライアンス室とよく相談をしてもらいたい。それから、今週8日(日)には自民党大会が開催される。これは統一地方選挙に向けた必勝を期すための大会となるが、知事選、政令市長選と対決型の厳しい選挙もあるので、自公連携して勝利を目指していこうというようなことを申し上げた次第であります。
佐藤国対委員長からは、予算委員会の日程、中央公聴会の日程も決まってようやく衆議院側の出口は見えてきた。参議院側にいろいろご苦労をかけるが、何とか年度内成立に向けていろいろやっていきたいということでした。
林議運委員長からは、第6回衆議院選挙制度調査会が開催されるというご報告がありました。
吉田参議院国対委員長からは、委員派遣状況等々についてご報告がありました。
本日は茂木選対委員長ご出張中ですので、遠藤選対委員長代理から、4日(水)に選挙必勝塾を開催するというご報告がありました。
稲田政調会長からは、法案審査の日限が迫っているが、法案審査に緊張感を持って対応するというご報告がありました。

以上です。

質疑応答

共同通信の比嘉です。政治資金の問題なのですが、本日朝から安倍総理や岡田民主党代表などの補助金の問題が指摘されました。まずこのことの受け止めをお願いいたします。
要するにあの条文は、補助金をもらっている企業からは、いくつかの例外というか、もらっていい場合もあるが原則としてはもらってはいけないというような条文になっているわけですね。ですから今出ているのは、補助金がついている企業から政治献金を受け取っていたということを報道しているわけで、それがあの条文の除外理由にあたるのかあたらないのかというようなことが必ずしも議論されているわけではないのだろうと思います。むしろ私は、これだけたくさん出ているということは、皆さんが全部法律に違反して違法なカネを受け取っているということだったら由々しきことだと思いますが、これはおそらくそういうことではないのだろうと、一つ一つのことはよく分からない、メディアにおいても今調査中でいらっしゃるのだろうと思います。ただ、私は度々申し上げておりますが、私どもの政治の仕組みは全部が税金で我々の生活も賄われ、全部税金で我々の政治活動が賄われるというような体制は取っていないし、そういう体制を取ってしまうと、やはり民主政治としてはいかがかということになってくるのだろうと思うのですね。我々はやはり、自分たちの支持者から物心両面のお支えをいただいて政治活動をやっている、そこに緊張感を持つべきだというのが、民主政治から見たときの一つの筋論だろうと思います。そういう目から見ていくと、あの条文はある意味では、こういう表現が適切かどうか分かりませんが、一読してさっと分かるというような条文にはなかなかなっていない。つまり、民主政治と政治とカネのデリケートな関係を反映した条文になっているのだろうと思います。したがって、この条文を我々も使いこなさなければいけないわけですが、使いこなすには、政治献金を受ける側も政治献金をされる側も相当この条文についての習熟というものは必要なのではないかなと私は思っています。
そこで、我が党としては、これも何度も申し上げているところですが、コンプライアンス室を設けたり、あるいは「これはどうだろう」と迷われた方の相談態勢など、相当充実させてまいりまして、おそらくこの分野については程度の高いというか相当な知見を持っていると思っておりますので、我々として今後そういうものを活用して、自民党のこの問題に対する習熟度を高めていくというようなことをもう少しやらなければいけないと思っているところであります。
NHKの瀧川です。総理の献金については、これもやはり除外のものにあたるという認識なのでしょうか。
私はそう認識しております。
日本経済新聞の酒井です。予算委員会で政治とカネの議題が最近続いている中で、本日の自民党からの質問で、「予算委員会ではない場でこういう問題を議論すべきだ」という意見が出ていますが、その辺りの幹事長のお考えはいかがですか。
政治資金のあり方というのは、政治資金規正法を所管しているのは総務省ですので、もう少し総務委員会で議論すべきだということも議論としては出ていると思います。私は、何でもかんでも予算委員会というのではなくて、それぞれのところで議論していただくのは悪いことではないと思います。
日本経済新聞の酒井です。政治倫理審査会の活用ということについてはいかがですか。
私は、つまり企業から政治献金を受け取ること自体は倫理の問題でも何でもない。先ほど申し上げたように、民主政治の基礎と関係ありますから。政治倫理審査会でいきなり取り上げるというのは、言葉は悪いかもしれませんが、「鶏を割くに焉んぞ牛刀を用いん」という言葉のような気がしないでもないですね。
共同通信の比嘉です。そうしますと、今後補助金のような問題を出さないためには、各議員が気をつけるということですか。
基本的に私は、気をつけるというか、我々は単に議員が気をつけるということだけではなくて、やはり組織的にそういう問題を分析して、問題点を早期に発見する仕組みを作ろうと努力しているわけですが、そういうことだと思います。
共同通信の比嘉です。特に法改正や条文を改めるとか分かりやすくするなどといったことではなく、ということですか。
私は、法改正という議論もあるのかもしれませんが、むしろ今の法律に対する習熟度を高めるということがまず当面必要なことではないかと思います。