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  改正介護保険制度
   老後を支える社会システムを安心して今後も利用できるように

超高齢社会の到来に備え、「予防重視型システム」への転換図る

 今後の超高齢社会の到来に備え、「介護予防」などを盛り込んだ介護保険制度の新しいサービスが四月から始まりました。同制度は、老後を支える社会システムとして定着してきましたが、制度の開始から六年が経過し将来にわたり安心して利用できるよう、予防重視型システムへの転換や負担のあり方・制度運営など制度全般にわたる見直しを行いました。今回の改正のポイントをまとめました。

図表:
介護保険制度のサービスの新しい流れ
「必要でない人増やす」へ転換
 平成十二年にスタートした介護保険制度は、予想を上回るペースで「要支援」「要介護1」という軽度の介護保険受給者が増え、介護保険から給付される総額は年間六兆円を超えるまでになりました。公的負担も二十年後には現在の一・五倍の九兆円程度にまで増加するものと見込まれ、持続可能な介護保険制度の構築が大きな課題となっていました。浮き彫りになったさまざまな課題に対応するため、制度全般にわたる見直しを行い、昨年六月、介護保険法が改正され、今年四月に新しいサービスがスタートしました。
 平成二十七年に「団塊の世代」と呼ばれる戦後のベビーブーム世代が高齢期に到達し、その十年後には高齢者人口が三千五百万人になると予測されています。今後の超高齢社会に備え、いまから予防に力を入れて、介護の必要でない人を増やす「予防重視型システム」への転換が今回の改正の最大のポイントです。

在宅サービス利用者との負担の公平化図る
 改正された介護保険法では、「制度の持続可能性」「明るく活力のある超高齢社会の構築」「社会保障の総合化」という三つのキーワードを掲げています。
 在宅サービス利用者との負担の公平化を図るために施設給付の見直しを行い、昨年十月から介護保険施設(介護老人福祉施設、介護老人保健施設、介護療養型医療施設)、短期入所サービスを利用したときの居住費(短期入所の場合、滞在費)と食費が自己負担になり、通所介護、通所リハビリテーションなどのサービスを利用したときの食費も自己負担になりました。  通所介護では、従来のサービスに加え、筋力向上トレーニングや栄養改善指導、歯科衛生士による口腔ケアなどで体の衰えを防ぐ介護予防などを盛り込んだ介護保険の新しいサービス(新予防給付)も行われています。
 さらに、要介護状態の区分が変わり、現在の「要介護1」が「要支援2」「要介護1」の二つに分かれ、「要支援1・2」「要介護1・5」の七つの段階になりました。
 「要支援1」「要支援2」に認定された介護度の低い人は「予防」を重視した新しいサービスを利用できます。
 一方、サービスの質を向上させるため、介護サービス事業者に事業所情報の公表を義務付けるとともに、事業者の指定が六年ごとの更新制になりました。
 要介護認定の訪問調査やケアプラン(介護サービス計画)を作成するケアマネジャー(介護支援専門員)の資格についても五年ごとの更新制が導入され、更新時の研修が義務化されました。

地域密着型サービスを実施
 要介護度が比較的重い人でも可能な限り住み慣れた地域で、地域の特性に応じた生活を継続できるよう、地域密着型サービスが受けられるのも今回の改正のポイントの一つです。
 自宅から通うことを基本に、必要に応じて「泊まり」を組み合わせたサービス(小規模多機能型居宅介護)を受けることができます。
 このサービスは原則として、その市町村の被保険者が利用登録をした事業所での利用が可能です。
 ホームヘルパーなどが夜間、定期的に巡回する訪問介護のほか、利用者の求めに応じて自宅を訪れ、入浴や食事の世話をするサービス(夜間対応型訪問介護)も設けられました。
 市町村が窓口となって地域に開設されているのが「地域包括支援センター」です。総合的な相談窓口、介護予防マネジメント、包括的・継続的マネジメントの支援などの機能を担っており、介護が必要になる恐れのある高齢者などのケアプラン作りも行います。
 また、現状では介護を受けるほどではない人を対象にした介護予防事業も四月から各地でスタートしました。
 主な介護予防事業としては総合、標準、初級介護予防教室、転倒骨折予防教室、高齢者運動機能向上教室、介護予防相談などで、参加者たちは事業を通じてこれからも介護が必要にならないよう生活機能を改善し、自立した生活を目指します。


(党機関紙「自由民主」 2006/4/4号掲載)